目次
デンマーク自転車連盟(Cyklistforbundet)は、1905年に設立された自転車利用者の権利を守り、自転車文化を推進するデンマークの非営利組織です。
デンマークに在住して、連盟の活動にも参加している立場から紹介いたします。
組織概要
デンマーク自転車連盟(Cyklistforbundet)は、自転車を日常的な移動手段として安全に利用できる社会の実現を目指す唯一の交通関連組織です。公式発表では 約13,000人の会員を持つ非政治的な利益団体として活動しています。
主な活動目標
- すべての人が安全に自転車に乗れる環境づくり
- 日常的な移動手段としての自転車利用の促進
- より健康的で環境に優しい持続可能な社会の実現
具体的な取り組み
より良い自転車インフラのためのロビー活動
Cyklistforbundetは、政府や地方自治体に対して積極的なロビー活動を行い、自転車インフラの改善を推進しています。
- 2023年には、国会に対して「自転車インフラ投資5カ年計画」の策定を提案し、採択されました。この計画では、2024年から2028年にかけて総額50億クローネ(約1000億円)の投資が予定されています。
- 地方レベルでは、2023年中に全98のコムーネ(市町村)のうち85のコムーネで自転車インフラ改善計画の策定に関与しました。
- これらの活動の結果、2023年には全国で新たに300kmの自転車専用道が整備され、2000か所以上の自転車駐輪場が新設または改善されました。
(参考:デンマーク運輸住宅建設省 https://www.trm.dk/nyheder/2023/stor-investering-i-cykelinfrastruktur-vedtaget/)
子供向けプログラム
- 「We Can Cycle!」幼稚園キャンペーン(毎年5月)
- 「All Children Cycle」学校キャンペーン(毎年9月、約10万人の生徒が参加)
成人向けプログラム
- 「We Cycle to Work」キャンペーン(毎年5月、約6万人が参加)
- 冬季サイクリングウィーク(11月開催)
組織構造
- コペンハーゲンに本部を置く
- 民主的な会員制組織として運営
- 年次総会で選出される理事会による運営
- デンマーク全土での活動展開
会員数
Folkesparekassens Fondの記事によると、13000人の会員数。https://www.folkesparekassensfond.dk/cyklistforbundet/
2024年時点での内部資料では2023年末時点で12000人となっています。
人口が600万人のデンマークなので、人口の0.2%。日本だと24万人が加盟している規模になります。
財政基盤
収入の約10分の1を会員からの会費で賄い、残りの大部分は特定のプロジェクトやキャンペーン向けの基金や助成金で構成されています。
特に「We Cycle to Work」キャンペーンは有料のイベントで約6万人が参加し、多くの企業が参加費用を肩代わりしていて重要な収入源になっています。*参加費1人 85DKK
例えば、ノボノルディスクであれば、会社から参加を促す案内が来て、部署ごとにチームを組み、会社全体で何百もチームが立ち上がります。会社が経費を負担して、無料で参加できることもあり、部署にもよりますが、普段自転車通勤しない人も含めて、都市部のオフィスでは社員の半分以上が参加します。
現在のデンマーク自転車連盟のミッション
- サイクリストの日常生活や余暇において、より優れた交通安全、アクセシビリティ、セキュリティ、快適性、そして豊富な体験を生み出すこと。
- より多くの人にもっと自転車に乗ってもらう。
- 公衆衛生、自然、環境の利益のためにサイクリングを促進すること。
- 環境に対する交通の負荷を軽減する。
- 自転車が他と同等の交通手段であるとみなされるようにする。
- 自転車と他の交通手段とのより良い相互作用を実現する。
- すべての目的地に自転車でスムーズにに到達できるようにする。
過去のデンマーク自転車連盟の関与
デンマーク自転車連盟100年史から主な活動を抜粋しました。
1880年代(連盟の前身団体)
コペンハーゲンの馬用の道路を自転車に開放
路上の馬蹄釘の収集
1910年代
自転車泥棒逮捕者への報奨金制度
1920-40年代は記録無し
この頃は第2次世界大戦前後で、ナチスドイツに占領されていたタイミングです。
1950年代
自動車団体からの圧力、自転車業界団体との関係悪化で危機的状況に。会員数も862名に減少。
モペット団体との合併を検討
コペンハーゲン市内の多くの自転車道が閉鎖
1960年代
交通安全評議会への加盟
自転車業界団体と再連携
1970年代
自転車道の駐停車禁止規則
初の自転車専用道路の設置 1979年
ナショナルサイクルルート原案
1980年代
全国理事会と地方理事会の分離
道路設計者、公園設計者、社会学者などが多数会員に参加
国家財政から都市の自転車道、駐輪場、事故調査への大規模な資金拠出
保険省からの自転車は健康に良いというキャンペーンの協力
欧州自転車連盟の設立、コペンハーゲンでVelocity開催
DSB、S-Togへの自転車持ち込み許可
ナショナルサイクルルートの工事開始
1990年代
電車への持ち込み料金の値下げ。
自転車で通勤しようキャンペーン(現在まで続く)
ナショナルサイクルルートの開通
2000年代
自転車で通学キャンペーン
トラックにサイクリスト用ミラーの導入
現在の主な活動
自転車連盟 Cyklistforbundetは全国本部と地方支部で大きく2つに分かれています。
全国本部
全国本部は以6名の理事で運営されて、国全体の施策へ関与する役割を担っています:
• 政治家や議会関係者との継続的な対話を行い、交通政策の議論に参加
• 自転車文化強化のための新しい知識の収集とキャンペーンの実施
• 全国の会員管理
• メディア対応とプレス活動
地方支部
地方支部は各自治体(Kommune)単位で組織されており、現在66のエリアで組織されています。
https://www.cyklistforbundet.dk/frivilligportalen/afdelinger
デンマーク全体では98の自治体が存在するので、67%がカバーされています。大きな町は間違いなくありますが、やはり自転車をあまり使わない地方都市は組織されていないようです。
活動としては各地方支部は独立して動いていて、本部の指示は無く各メンバーが必要と感じた課題を取り組んでいます。
•議会の政治家への圧力。
•道路設計への異議申し立て
• 自転車ツアーの開催
• 自転車修理ワークショップの運営
• 会員向けミーティングの実施
• 毎年春に開催される全国総会の運営
参考URL
https://cyclingsolutions.info/cyklistforbundets-rolle-lokalt-nationalt-og-internationalt/
https://www.cyklistforbundet.dk/om-os/organisation/afdelinger
より具体的な活動
2024年の全国総会に参加してきたので、本部がどのような話を具体的に行っているかをご紹介。全国総会では主に予算と来季に全国組織として取り組む活動が議論されました。
会議の合間には市内の交通ツアーもあり。
2024年自転車連盟全国大会議案(翻訳)
理事会は、サイクリスト連盟の2025年度作業計画として、8つの活動分野案を提示します。大会での投票後、大会が2025年に特に重視すべき活動分野を合計4つに絞り込みます。
作業計画は、地方支部、理事会、事務局が取り組む活動と資源配分の優先順位付けのガイドラインとして捉えてください。他の分野も注目を集め、取り組む必要がありますが、選ばれた4つの分野は特に優先されます。
作業計画は、サイクリスト連盟の長期的な発展のための承認済み戦略に沿っており、具体的な自転車政策に関するテーマについて、今後1年間の連盟全体の活動の方向性を示すものです。一方、戦略は、価値観、組織開発、キャンペーン開発、参加と会員募集、活動、財務、ITの活用、会員サービス、広報など、より広範な領域に関する方向性を示しています。
地方支部、理事会、事務局にとって、2025年の具体的な活動は、周囲の状況に左右されますが、選ばれた4つの分野は、組織全体の特に重点的な活動分野となります。
事務局は今後数年間、財政の回復に引き続き重点を置きます。既に回復傾向にあり、順調に進んでいます。しかし、今後2~3年間は、安定した財政基盤を構築し、できればバランスの取れた財政成長を目指します。
自転車運動のための闘いは大変なものであり、多くの取り組みが、効果と変化を生み出すために長期に渡って行われるでしょう。そのため、提案された活動分野の中には、持続的な取り組みが必要なため、前年度と同じものも含まれています。
理事会は、大会の代表者から、2025年の作業計画を構成する4つの活動分野を選定するよう求めます。
- 子供と若者のサイクリング
- 移動のしやすさ
- 安全性と安心感
- サイクリング – 健康的な交通手段
- サイクリング – グリーン転換の一環
- 地方自治体との連携強化
- 自転車泥棒とデジタル車台番号
- サイクリング促進のための経済的インセンティブ
活動分野の提案
1. 子供と若者のサイクリング
近年、子供と若者のサイクリングが減少傾向にあるという憂慮すべき事態が起こっています。例えば、DTUのデータによると、10~17歳のサイクリング人口は、10年間(2009~2019年)で約25%減少しています。この傾向は、中等教育機関でも続いており、運転免許の年齢制限の引き下げ、小型車の価格低下、世帯当たりの自動車数の増加によって、多くの若者が自転車を選ばなくなっています。これは、2022年に南部地域と行った、高校生へのサイクリングに関する共同研究でも裏付けられています。子供と若者の間で、自転車のメリットと可能性について、より多くの取り組みと意識向上が必要です。
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:学校や生徒、学生を対象としたイベントや活動の企画・実施、若者に訴求する活動やコミュニケーション方法の検討、自転車関連のユースグループとの協力など。
- 理事会:若手理事の維持・募集、子供や若者と直接対話できる場を設けるなど。
- 事務局:子供と若者のサイクリングに関する実態把握の強化、子供と若者へのターゲットを絞った情報発信、プロジェクトや活動の資金調達方法の検討など。
2. 移動のしやすさ
より多くの人が日常生活で自転車を選択できるようにするには、移動のしやすさが重要です。グリーンウェーブ、自転車優先の譲り合い、整備された連続的な自転車インフラ(大規模な橋や都市開発を含む)などが挙げられます。これらの対策の多くは、自転車に優しい改訂を求める道路交通法に根拠があります。サイクリスト連盟は、サイクリング人口を増やし、それにより自転車利用を促進するための政策目標を設定し、より良い移動のしやすさを推進するための手段として、より力を入れていきます。
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:地域インフラの改善点の指摘、地域住民の支持を集める、ソーシャルメディアやイベントなどを活用した問題提起など。
- 理事会:道路交通法の改定に関する提案の検討、地域間のアイディア共有などを推進。
- 事務局:自転車に優しい道路交通法改定に向けた国からの予算獲得、関連当局との継続的な対話など。
3. 安全性と安心感
多くの交通参加者にとって、交通安全は年々向上していますが、自転車利用者については、都市部、交差点、追突事故、右折事故など、依然として多くの事故が発生しています。自転車利用者の安心感、例えばインフラの整備状況、追い越し車両との距離、車両との接触に関する問題も、自転車利用者数に大きく影響します。事故がない場所であっても、不安を感じて自転車を選択しない人がいるため、安全性と安心感の両方に取り組むことが重要です。
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:地域内の危険箇所に関する自治体や警察との協議、電動自転車の試乗会の実施、地域における自転車交通安全に関する議論への参加。
- 理事会:自転車安全に関する新たな知見や対策の普及、地方支部へのアイディア提供。
- 事務局:関係者とのキャンペーン活動への参加、電動自転車の安全性向上のためのプロジェクトへの参加、自転車ヘルメット着用義務、追い越し時の1.5m車間距離確保など、議論へのニュートラルな姿勢の維持。
4. サイクリング – 健康的な交通手段
デンマークでは、不活動が早死の2番目に大きな原因であり、喫煙に次いでいます。生活習慣病は、国民の健康に大きな負担をかけています。身体活動は、身体的および精神的健康、ひいては幸福感に肯定的な影響を与えると証明されています。しかし、国民の大部分が推奨される運動量を達成しておらず、子供と若者では11~15歳の人口のわずか26%が、1日に少なくとも1時間分の身体活動を推奨する保健省の勧告を満たしています。サイクリスト連盟は、サイクリングがどのようにして健康と幸福に貢献するかをさらに明確に示していきます。
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:自治体やメディアと健康面に関する議論、世界メンタルヘルスデーでのサイクリングイベントの開催など。
- 理事会:社会における運動不足という問題を認識させ、自転車をその解決策として提示。
- 事務局:健康促進プロジェクトへの参加、既存の活動に健康という観点を明確に組み込むなど。
5. サイクリング – グリーン転換の一環
デンマークが2030年までにCO2排出量を70%削減するという気候変動目標を達成するためには、サイクリングが重要な役割を果たします。これは、個人輸送における排出量削減、貨物輸送における排出量削減の両方に当てはまります。電動自転車の普及と、貨物輸送の一部を電動アシストカーゴバイクに切り替えることで、排出量を削減することができます。化石燃料車の廃止と合わせて、迅速に開始・実施できる他の対策を組み合わせる必要があります。サイクリスト連盟は、当局、政治家、オピニオンリーダーに、グリーン転換におけるサイクリングの可能性を認識させ、活用させるための圧力をさらに高めます。
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:気候変動と持続可能な輸送に関するイベントへの参加、自治体における電動アシスト自転車の普及促進など。
- 理事会:気候関連の対策に関する情報共有、自転車が気候変動対策に与える影響を広範囲に発信することへの協力など。
- 事務局:グリーン団体とのネットワーク強化、企業や当局との電動アシスト自転車活用に関する協議、気候変動対策におけるサイクリングの役割を明確化するための活動など。
6. 地方自治体との連携強化
自転車インフラの整備、維持、改良に関する投資の大部分は地方自治体によって決定されます。サイクリスト連盟は、地方自治体がサイクリングのニーズを認識し、健康、気候変動、定住、移動のしやすさにおけるサイクリングのメリットを認識することを確保することが不可欠です。サイクリスト連盟は、地方自治体との対話を強化し、国からの補助金獲得の可能性について話し合います。
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:市町村議会議員や関係職員をサイクリングに誘い、不十分な自転車インフラを指摘、グリーン転換、健康、子供の運動に関する他の団体との共同で議論会を開催など。
- 理事会:地域間の情報共有、ソーシャルメディアなどを通じて自治体の協力を得るための促進など。
- 事務局:地方自治体や地域との継続的な協力関係の強化。
7. 自転車泥棒とデジタル車台番号
自転車の盗難、特に高価な自転車や電動自転車の盗難は、常に不満の種です。警察による盗難事件の解決率の低さが状況を悪化させています。多くの場合、高価な自転車や電動自転車は保険の対象外となるため、自転車盗難は経済的な負担にもなります。デンマークでは、自転車駐輪場の相当部分が放置された自転車によって占められており、盗難自転車の発見や放置自転車の特定を容易にするデジタル車台番号が有効となるでしょう。それにより、盗難自転車が持ち主のもとに戻り、駐輪場の利用効率が向上します。
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:地域で自転車盗難が多い場所に関する地域住民との議論、自転車の施錠と保険に関する情報の共有。
- 理事会:自転車盗難対策に関する知識の共有、地方支部への情報提供。
- 事務局:保険会社、自転車業界、その他の関係者との連携、盗難自転車の返還促進、デジタル車台番号の導入促進など。
8. サイクリング促進のための経済的インセンティブ
日常生活で自転車を選択する人が増えると、大きな経済効果がもたらされます。職場は、従業員が自転車を選択することをより魅力的にするための重要な役割を果たすことができます。安全な自転車駐車場の整備、快適な着替え施設とシャワー設備の設置、自転車通勤キャンペーンへの参加などがあります。しかし、それだけでは十分ではありません。
税制面で次の点を変更する必要があります。
- 従業員の自転車通勤を認める制度(税制上のメリット)
- 従業員が自宅に自転車を駐輪しても税金がかからないようにする
- 税金がかからないようにする自転車通勤手当
- 通勤用の自転車への特別な控除
- 自転車通勤者への特別な交通費控除
- 雇用主が提供する自転車通勤手当に関する控除
- 自家用車と同様に、自転車の使用に税金がかからないようにする
この活動分野は、例えば次のような方法で推進できます。
- 地方支部:地元企業や労働組合に、サイクリスト連盟が行っている、より自転車に優しい税制を目指した取り組みを知らせます。
- 理事会:ソーシャルメディアやその他の通信チャネルを通じて、サイクリングに優しい税制に関する取り組みを知らせ、支援します。
- 事務局:自転車に優しい税制に関するアライアンスの活動を通じて、税制の見直しを働きかけます。
地方支部の議題
地方支部の理事は3~8名程度、私が参加しているGladsaxeは6名が毎月会議に参加しています。会議は会員の自宅で行われます。参加メンバー内でローテーションします。
思った以上に細かい事にそれぞれが自律的に取り組んでいるのが印象的です。
2024年11月の議題
- 2025年新総会の日程と会場について
- 地方選挙に関する有権者会議について
- 開催の是非
- テーマ設定
- DN(自然保護協会)、クヌッド・フレンステッドとの協力による モビリティ、環境、生物多様性を包括したテーマの可能性
- ソーボー・ホーヴェズガーデ南部の視察について
- 新視察日程の設定
- 集合場所:イルマ広場(エリク・ボース・アレ)
- 視察内容:
- 最南端の2つの側道からの自転車アクセス
- スーパー自転車道としての流れの検証
- バスや大型車両の通行状況
- 歩行者の横断安全性
- ニルス・ボーア・アレからの自転車アクセス改善
- ルーネベア・アレの双方向自転車道の幅員測定
- 連盟本部とグラッドサクセ市との協力について
- キャンペーン活動(自転車連盟の収入源)
- 学校・施設の子供向けキャンペーンへの参加要請
- 「職場まで自転車で」5月キャンペーン(3月申込)への参加検討
- 本部との協力体制
- 全国大会の簡単な報告
- 会長の役割:ピーターの指摘による包括的であるべき点
- 副会長ソーレンとの協議
- 「ライトと反射材の点検」A3ポスターの学校配布活動について
- 遮断機撤去に関する2つのプロジェクト進捗状況
- インガーからヤコブ・プリュズ・ヴィンケルへの提案提出
- レネ・アンデルセン(モビリティプランナー)による検討中
- 1-2ヶ月後にフォローアップ予定
- 坂道における自転車用ハンプの検討
- ロスキレ市モデルの自転車図書館に対する共通見解(イェンス参加時に検討)
- ウェブサイトについて
- ヴェレブロでの移民女性向け自転車教室の進捗状況
- クラウス・ニールセンと協力したフレソー新支部の設立について
- モーベルスティ(家具通り)の進展について
- 2025年3月20日(木)9時の行政部門との次回会議の議題
自転車連盟から行政への優先事項: 簡易・低コスト・迅速な対策:
- 遮断機プロジェクト
- ゲネラトルヴァイ、オクトーバーヴァイ、トルムヴァイからリレゴーズ・アレまでの南北自転車道の遮断機撤去
- モアコイ図書館裏の住宅地への自転車道遮断機撤去
- プロジェクト提案済み
- モアコイ工業地区への最後の2つの経路連結
- 20基の遮断機のある長距離自転車道については、提出済みプロジェクト提案の結果待ち
- 坂道終点の遮断機撤去に関する提案は、道路規則上最も危険な状況であるにもかかわらず、理解が得られていない
細かい道路の問題から、政治家との協議、ボランティア活動など、1つの自治体の支部の1回の会議でこれだけの議案が並行して起こっていることに驚きました。
参加している自治体はGladsaxeで総人口:70,600人 、 面積:25平方キロメートルの、コペンハーゲン中心部から10km離れた、日本基準で考えるとかなり小さな町で上記のことが話されています。
連盟の課題
現在も積極的に活動している連盟ですが、課題もあります。
1つは会員数の減少です、1984年のピーク時は32000人の会員数でしたが、現在は3分の1の1万2000人に減少しています。
会員の年齢構成も6割が60歳以上の高齢者で、若者の参加が少ないです。
地方が自律的に活動していますが、逆に言うと、地方のつながりや本部との連携はあまりなく、効率的に組織を使えていません。
ただ、課題はありつつも、全国から地方の細かいところまで自転車の利用促進のために活動を行えているからこそ、世界トップの自転車環境が整っているのだと感じます。