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コペンハーゲンで車を所有するコスト

デンマークは車の購入に関して世界で最も高額な国の一つです、さらにコペンハーゲンで車を所有するコストは、デンマークの他の地域と比べて高額です。
主な費用項目
・登録税(afgift)は車両価値の25%~150%
*電気自動車は2024年まで登録税の割引がありますが、その後段階的に廃止されます。
・年間道路税(ejerafgift):車両のCO2排出量または燃費に基づいて計算
・駐車料金

登録税(registreringsafgift)

登録税は国レベルで設定されているため、コペンハーゲンと他自治体で違いはありませんが税率は非常に高いです。(2024年時点)
以下購入時にかかる税金 (個人所有のガソリン車)
・25%  ~DKK 70,200 (2024)
・85% DKK 70,200~218,100 (2024)
・150%DKK 218,100~

実際のコスト例

例えば、300,000DKK(660万円)の自動車を購入した場合、以下のようなコストになります。

  1. ガソリン車の場合:

付加価値税(VAT):

  • 税率: 25%
  • 計算: 300,000 * 0.25 = 75,000 DKK (1,650,000円)

登録税:

  • 計算結果: 266,235 DKK (5,857,170円)
    (70,000 * 0.25) + (148,100 * 0.85) + ((300,000 – 218,100) * 1.50)

総額: 300,000 + 75,000 + 266,235 = 641,235 DKK (14,107,170円)

  1. 電気自動車(EV)の場合:

付加価値税(VAT):

  • 税率: 25%
  • 計算: 300,000 * 0.25 = 75,000 DKK (1,650,000円)

登録税:

  • 計算結果: 49,375 DKK (1,086,250円)
    基本控除: 170,000 DKK
    バッテリー容量による控除: 500 DKK/kWh * 45 kWh = 22,500 DKK
    控除後の価格: 300,000 – (170,000 + 22,500) = 107,500 DKK
    登録税: (70,000 * 0.25) + ((107,500 – 70,000) * 0.85) = 49,375 DKK

総額: 300,000 + 75,000 + 49,375 = 424,375 DKK (9,336,250円)

EVとガソリン車で比較すると

  • ガソリン車: 641,235 DKK (14,107,170円)
  • 電気自動車: 424,375 DKK (9,336,250円)
  • 差額: 216,860 DKK (4,770,920円)

同じ価格(300,000 DKK)の車を購入する場合、電気自動車の方がガソリン車よりも216,860 DKK(4,770,920円)安くなります。
これは主に登録税の大幅な減額によるもので、電気自動車に対する優遇措置により、総額はガソリン車の約66%となっています。段階的に優遇措置は無くなる予定ですが、2024年時点でこれだけの購入メリットがあります。
税率150%と聞いて、最初は信じられませんでしたが車両代金よりも税金の方が高いのは本当です。

参考 https://motorst.dk/en-us/individuals/vehicle-taxes/registration-tax/registration-tax-and-rates

年間重量税/CO2税

年間重量税も国レベルで設定されています、現在は車両のCO2排出量に基づいて計算されます。

ガソリン車

CO2排出量に基づく税
120 g/km * 270 DKK/g = 32,400 DKK(毎年)

電気自動車

CO2排出量:0 g/km 税金無し

参考:https://motorst.dk/en-us/individuals/vehicle-taxes/periodic-taxes

駐車料金

コペンハーゲンは市が管理する駐車場を有料で使用するのが一般的。
毎年申し込んで更新する必要があり、年間約1,390DKK(28000円) と都内の駐車場と比較すれば比較的低価格です。

コペンハーゲンの居住者用駐車許可証(beboerlicens)

取得資格

コペンハーゲン市内に居住していること
車両の所有者または主な使用者であること
有効な運転免許証を持っていること

制限

1世帯につき通常1台分の許可証のみ発行
特定の駐車ゾーンに限定して有効

順番待ち

人気のエリアでは順番待ちが発生する可能性
電気自動車は優先的に許可証が発行される

市内の多くの場所で有料駐車制度を導入しています。電気自動車、水素自動車は2024年1月1日まで公共の駐車スペースで無料で駐車できましたが、今は通常の料金となっています。

まとめ

デンマーク政府の環境に配慮した車両の普及を促進する政策を明確に反映しています。CO2を排出しない電気自動車に対して大幅な税制優遇を行うことで、消費者の選択に影響を与え、より環境に優しい車両の普及を図っていると言えます。
といっても、電気自動車よりも自転車の方が圧倒的に環境に優しいので、政策としては自転車優先、自動車を減らすという方針で進めています。